コース料理の最後と曲の終わり方

コース料理をいただいたとき、一番印象に残っているのはどこですか?

 

 

前菜?
それともメインディッシュ?

それもありですが、多くの方の印象に残るのは最後の方。

デザートとコーヒーか紅茶。

 

その昔、おいしいフランス料理のフルコースをいただいた時に、最後に出てきた紅茶がものすごーく渋かった…
紅茶の前のデザートまでは完璧でした。
気持ちよくいただいた後に、その紅茶ですべてが台無しに。
残念!

逆に、アルゼンチンの5つ星ホテル・シェラトンに宿泊したときのこと、
時差ボケで頭がボーッとしている中、コース料理をいただき、もちろんどのお皿もおいしかったのですが、
最後のデザートで目が覚めた!
赤や緑のソースで彩られた南米風デコレーションのデザート。
目で驚き、そのおいしさに驚き、一気に頭がシャキッとなったのでした。
おかげでその他のお皿は何だったのか忘れてしまいましたが。

最後に何を口にするかは、コース料理全体の印象を左右します。
良くもなれば悪くもなる。
だから最後まで気を抜かないで作ってほしいところ。

 

曲の終わり方も同じことが言えます。

どんなにすてきに弾き始めても、曲の最後でぶっきらぼうに終わってしまったら?

それまでの演奏がすべて水の泡~!
涙です。

 

終わりまで気を抜かないで、すてきに曲を終わらせるなら、

曲全体の印象が10倍アップ!

聴いている方々からの評価も上がりますね。
せっかく曲を披露するなら、印象が良い方がいいですね。

 

「最後までおいしくいただきました」

じゃなくて、

「最後まで楽しく聴かせていただきました」

と言っていただけるような演奏を。

 

だから、レッスンを始めたその時から「曲の終わりの弾き方」を。

先生が大切にしていることでした。