♪楽しく上達♪ 不調の時は ②コミュニケーションを大切に

生徒の◯◯ちゃんは最近なんだか悲しそうな顔をしてピアノを弾きます。
「どうしたの?」と聞いても、「別になんでもない」という答えが返ってきます。
お母様にお尋ねしても、「特になんでもないですよ」とおっしゃいます。
そんな状態が半年も続きます…。
これでは当然お子さんのピアノの進歩も遅くなります。

お母様としては、レッスンの時にはきちんとして先生に心配をかけないように、という気持ちから、「なんでもない。何も問題はない」とおっしゃいます。
でも実はこの気持ちが後々大きな問題になってきます。
先生は1週間に一度しか生徒さんに会わないので、その時の状態が現状だと思ってしまいます。
なんでもない、と言われれば、そうなんだ…ということになってしまいます。

でも悲しそうな顔には確かに原因があったんです。
半年以上経ったある日、お母様が話してくださいました。
ピアノのテキストが新しくなったら、以前より難しくなったので、進み方が遅くなり、お子さん自身が上達していないように感じてがっかりしてしまい、練習したくなくなった…とのこと。さらに、それをなんとかなだめたり叱ったりしながら無理やり練習させ、曲をきちんと仕上げさせてからレッスンを受けていることもお伝えくださいました。

お子さんが悲しくなるのも当然です。
もっと早く教えていただいていたなら、楽しくする方法はいくらでもありました。
半年以上もがまんする必要はなかったんです。

不調のきざしが見え始めたら「すぐに」先生に伝えてほしいと思っています。
そうするならお子さんもお母様も先生も、一緒に解決策を考えることができるんです。

生徒さんと先生の、お母様と先生の、そしてお子さんとお母様のコミュニケーション〜
本当に大切です。
黙っていてはわからないことばかりです。
不調の時だけじゃなく、今の気持ちや状態、希望すること、お互いに伝えて理解して楽しいレッスンを続けましょう。

♪ピアノって楽しいな♪ …この気持ちがあれば、お子さんはどんどんピアノが大好きになっていきますよ。